C810 シロクロ

この度「企画展 : C810 シロクロ」と題しまして、弊社コレクションより「内なる心の世界」をモノクロームで表現した作品をピックアップし、展示いたします。

黒は最も禁欲的な色でありながらも、観る者の心のありようを何ら制約することなく映し出すスクリーンのような作用を備えています。時には不都合な真実と出会ってしまう可能性を秘めながら、私たちの想像力を刺激し「内なる心の世界」と向き合う装置となります。光と影は表裏一体であり、過剰な光は漆黒の影を描きます。アートは社会と切り離しては存在することはできませんが、寛容性を失ったアートもまた存在理由を失います。私たちは不都合な真実が見えないのではなく、見ようとしていないだけなのかもしれません。本展は、私たちすべての人間が自身の潜在意識の中にある「内なる心の世界」と向き合う貴重な体験となります。

 

< 出展作家 >
GUTAI:吉原治良白髪一雄前川 強松谷武判聴濤襄治松田 豐
もの派:李 禹煥榎倉康二菅 木志雄
その他:藤田嗣治、郭 仁植、オディロン・ルドンデビット・リンチマルセル・ザマ
※会期中、展示替え有り
会期:2019年11月12日 (火) ~ 12月21日 (土)
営業時間:12:00 – 18:00 定休日:日月祝日
会場:鳩ノ森美術|gallery

 

出品作品|Exhibited Works


 

榎倉 康二|ENOKURA Koji

《 Figure B-No.27 1984 》

綿布・アクリル(56.5×91cm)

price on request collection

 

吉原 治良|YOSHIHARA Jiro

《 作品 1969 》

画用紙・ガッシュ(45×37cm)

※「吉原治良展 明日を創った人」画集掲載

※「吉原通雄アトリエ」証明書

sold

 

吉原 治良|YOSHIHARA Jiro

《 作品 1967 》

シルクスクリーン(44×57cm)ed.800

※来歴:吉原通雄旧蔵

price on request

 

白髪 一雄|SHIRAGA Kazuo

《 韓(中国戦国七強より)1993 》

シルクスクリーン(65×65cm)ed.60

price on request

中村宏|NAKAMURA Hiroshi

《 草原の少女 1964 》

キャンバス・油彩(15.8×22.7cm)

※あーと・ふえあ(サトウ画廊*)1964年 出品

sold

 

中村 宏|NAKAMURA Hiroshi(1932-)
1932年静岡県生まれ。1953年山下菊二や池田龍雄らと日本青年美術家連盟を結成。1964年立石大河亞と観光芸術研究所を設立。米軍基地などの政治社会的問題をテーマに、誇張された遠近法とクローズアップで描き出す作風(ルポルタージュ絵画)は物語性が強い。60年代以降は、飛行機や機関車、女学生、望遠鏡などをモチーフに、現代の荒涼とした心象風景を一貫して描き続けています。

 

*サトウ画廊(1955-1981)
1955年サトウ画材社長である佐藤友太郎が馬場彬を顧問に迎え、銀座に開設。東京画廊・南画廊・タケミヤ画廊らと並んで、戦後日本の現代美術黎明期を代表する画廊の一つ。河原温や李禹煥、菅木志雄など多くの新進気鋭作家をいち早く紹介し、アートムーヴメント「反芸術」の震源地として1950-70年代の現代美術を牽引。また、美術評論の御三家(針生一郎・東野芳明・中原佑介)を擁し「サトウ画報」を定期発行し、現代美術の普及に尽力した。1981年佐藤の逝去に伴い閉廊。

 

view more