グタイピナコテカ|GUTAI PINACOTHECA

1962年中之島(大阪市北区宗是町33)に吉原治良が開設した明治時代の土蔵を改修した展示施設で、「グタイピナコテカ」とは具体美術協会(GUTAI)の活動に大きく貢献したフランスの美術評論家ミシェル・タピエが命名した「絵画館や画廊」を意味する言葉。具体美術展や会員の個展、具体美術小品展、具体美術新人展などが定期的に開催されるなど、具体美術協会(GUTAI)の活動拠点であっただけでなく、フォンタナやカポグロッシ、サム・フランシスら海外作家の展覧会も行われた。また先端の美術動向を示す場として注目度も高く、ジャスパー・ジョーンズ、ロバート・ラウシェンバーグ、イサム・ノグチなどの美術家や音楽家のジョン・ケージ、美術評論家のクレメント・グリーンバーグ、20世紀を代表するアートコレクターであるペギー・グッケンハイムなど海外の著名な美術関係者とも活発な交流が行われた。1970年阪神高速道路出入口建設のため閉館。吉原は翌年《グタイミニピナコテカ》を開設し、活動を継続するとともに《新グタイピナコテカ》の建設を計画していたが、残念ながら1972年2月の急逝により実現することはなかった。

 

GUTAI PINACOTHECA, 1962

 

作品|Artworks


 

《 フォンタナ, カポグロッシ展ポスター 1964 》

シルクスクリーン(61×43cm)

来歴:吉原治良旧蔵

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